記述式は、400文字という制限の中でその問いに対する解答を用意する必要があり、択一式と違い専門書の読込みや丸暗記だけではなかなか対応できません。
ここでは、論文構成とキーワードを絞り、箇条書きのような書き方で400文字を制覇する方法を紹介します。 |
| 過去の設問の傾向をみてみると、専門分野では主に、事業の進め方などの「方法論」を問うものや、「あなたの意見を述べよ」といった技術者としての見解を求めるものなどが多く出題されています。(具体的な設問は『専門(1)計画1』で整理しています。) |
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この手の問題は、現状がどうかということから考え、
(A)現状の課題は何か。
(B)それに必要な対策は何か。
(C)なぜそのような現状に至ったか。
(D)これからどのように考えていけばよいか。
といった内容を羅列してみる必要があります。 |
これを、
(1)背景・・・(C)
(2)現状の問題点・課題・・・(A)
(3)対策と今後の展開・・・(B)(D)
といった流れに並び替えます。 |
| 400文字という制限の中では、状況や用語を細かく説明するよりも、端的に箇条書きで(1)〜(4)の流れを示すことが必要です。 |
| まずは、自分の思いつくままに(A)〜(D)を箇条書きで列挙してみて、(1)〜(4))の章立てに並べ替えて、論文の骨子を作ります。後は章毎に推敲、肉付けして、接続詞で繋げていき、論文としての体裁を整えていけばよいでしょう。 |
| このような流れを理解したうえで、具体的な設問に対しての論文の作り方を考えていきましょう。その内容を以下に、もう少しジャンルを分けて整理してみました。 |
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| [手法や方法論を求める問いに対して] |
「方法論」については、その取組みの一連の流れを順序立てて説明することが必要です。ここでは、「事業の進め方」と「施工方法の記述」の2パターンと、さらに具体的に「学校ビオトープ」をテーマにまとめてみました。
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| A)事業等の方法論についての問いに対して |
公共事業の進め方については、「自然への影響と公共事業の実現がトレードオフの関係のときどう考えればよいか」ということが問われます。
これは最近よく耳にする「その事業必要なの?」、「そんな事業より自然を守ろうよ」という声に対して、技術者として的確な解答を用意する必要があるということです。
解答の具体的な流れとしては、次のような内容が挙げられます。
(1)事業の必要性、規模の妥当性の検証・確認
(2)現地調査等による地域状況の把握
(3)生物生息・生育状況への影響評価
(4)影響する種等に対する対策・代替措置の検討
(5)情報公開と合意形成 |
| この設問の具体的な解答例については、現在作成中です。 |
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| B)施工方法等の記述を求める問いに対して |
具体的な施工方法等の記述を求める問いに対しては、
(1)現地の状況と想定される問題点
(2)それに対する留意点
(3)具体的な施策・工法の列挙
という流れになります。 |
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| 具体的な記述例を挙げてみましょう。 |
| [河川護岸の整備手法について、あなたの知るところを述べよ。] |
| ○ |
日本の河川の特徴(身近な自然、生態系が豊か) |
| ○ |
高度成長期の効率優先の整備により、3面張り護岸等画一的な人工物で覆われた。 |
| ○ |
これにより、多くの生物が生息・生育場所を失い、減少した。 |
| ○ |
生態系保全の観点からは、護岸整備では・・・のような内容に留意する必要がある。(留意点を列挙) |
| ○ |
こうした留意点に対する具体的な施策・工法には次のようなものがある。(施策・工法を列挙) |
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(以上) |
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| C)「学校ビオトープ」に関する問いに対して |
学校ビオトープを例として挙げたのは、A)B)それぞれ共通する面があり、注目度も高く今後も出題される可能性が高いと感じたからです。計画段階からの進め方から実際の作り方まで、トータルなコーディネートが求められるものなので、しっかりと理解しておいた方がいいでしょう。
ただし論文としては、他の設問と同様に、現状の問題点を整理した後、対策についての留意点と具体策の列挙といった流れで作成することができます。
例えば、次のような構成です。 |
| ○ |
近年、都市部で自然と触れ合える場所が減少してきている。 |
| ○ |
都市部では、学校や公園が自然と触れ合うことができる数少ない公共空間となる。 |
| ○ |
学校にある池や花壇は、各学校単位での維持管理が可能であり、現在そこに整備される学校ビオトープが注目されている。 |
| ○ |
しかし現状では、教育者のビオトープに関する基礎知識が乏しく、ビオトープ導入や管理にあたって課題が多い。(課題を列挙) |
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・教師、生徒、施工業者とも生態系保全の観点からの知識に乏しい。
・長期的な管理運営計画が策定されていない。(等々) |
| ○ |
こうした状況を踏まえ、今後は次のような施策が必要となる。(施策列挙)
※設問のニュアンス(計画or施工)によって課題・施策は変える必要があります。 |
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(以上) |
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| [技術者としての意見を求める問いに対して] |
「あなたの意見を述べよ」というような問いに対しては、
(1)社会的背景 → (2)現状の課題 → (3)求められる対策
→ (4)今後の展開
という構成が基本と考えるのが素直です。
ただし、ビオトープ管理士の試験では400文字という制限があるので、この中の「(2)現状の課題」と「(3)求められる対策」でまとめるのがよいと思います。
例えば自然再生についての意見を求められた場合には、まず日本の自然の現状(問題点・課題)を列挙し、だから再生が必要なんだと訴え、その対応策を列挙するという構成がよいでしょう。 |
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| 具体的な記述例を挙げてみましょう。 |
| [自然再生事業について、あなたの意見を述べよ。] |
| ○ |
日本の国土は南北に長く、気候は亜寒帯から亜熱帯まで多岐にわたり、自然が豊富である。 |
| ○ |
しかし、様々な開発行為や移入種の問題等により、自然が減少している状況にある。 |
| ○ |
温暖化対策、循環型社会の構築等からも自然再生は不可欠である。 |
| ○ |
具体的な自然再生の方法には次のような内容がある。(以下箇条書きで列挙) |
| ○ |
今後も自然再生を含めた自然環境保全に対する技術研鑚に励む所存である。 |
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(以上) |
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| いずれにしても400文字しか書けないので、端的にこうだ、こうだ、と列挙していくのが論文完成の近道だと思いますが、いきなり答案用紙に書き始めると、後になってはじめに書くべき内容が抜けていたなんてことに気付き、どうにもならなくなるということは避けましょう。時間も気にする必要がありますが、一度問題用紙の空白部分にでも思いつくことを簡単にメモ書きし、それを背景、現況課題、対策などのジャンルに仕分けし、並び替えたうえで、答案用紙に記載していくことをお勧めします。 |
| また、問題が多岐にわたるので、1つの問いを100%まで完成させるよりも、むしろどんな問題でもある程度対応できるようにしておいた方がいいと思います。このためには、現在の自然環境の実情と今後必要な施策を理解し、求められるキーワードを書き出せるように箇条書きで整理しておくことが必要でしょう。 |